前回に続き、長崎・活水高校吹奏楽部顧問の藤重佳久先生という方が実際に行った
「子どもたちのやる気をアップさせる4つのツボ」の話をご紹介したいと思います。
この藤重先生、吹奏楽界では超有名人らしく、福岡・精華女子高校の吹奏楽部の顧問を
35年勤めて定年退職。吹奏楽コンクールで出場18回中、金賞9回。マーチングコンクールは
出場15回中、すべて金賞。
その藤重先生が定年を機に、活水学院音楽学部の教授に就任。
合わせて活水中・高の吹奏楽部の音楽監督に就任。
その4か月後、活水高校吹奏楽部は長崎県大会で金賞、九州大会で金賞を獲得します!
ちなみに活水高校は、藤重先生就任前はコンテストの出場経験すらほとんどなく
当然金賞からはほど遠かったようです。
当初は部員30人ほどだったそうですが、いまでは全国から指導を求めて部員は100人以上。
そんな藤重先生が掲げていらっしゃった
「子どもたちのやる気をアップさせる4つツボ」
今回はその2つ目についてご紹介させていただきたいと思います。
前回の「生徒の担当係を100個作る」に続きまして2つ目は
「挨拶に必ずひと言付け加える」
です。
「AAAおはよう。うちに来たことあったよな。ぜひまたおいで」
「BBBおはよう。ぜひ●●に挑戦してみて」
100人以上いる部員に対して、必ず何かしらひと言付け加えていました。
100人もいるとネタが尽きてくるときもあるので、
「SSS、TTTおはよう。君たち2人…スターウォーズのロボットのコンビみたいだね」と声掛けをしたものの、いまの若い子にはスターウォーズが通じなくて、キョトンとされるという場面もみられました(笑)
どうしてなかなか大変なのに、部員全員に挨拶の時にひと言付け加えるのでしょうか?
先生曰く
『「あなたを見ているよ」という想いが伝わり、生徒のやる気がアップするのです」
とのこと。
全員まとめてではなく、部員1人ひとりをしっかり見ているよ
というメッセージだったわけです。
そして実際に、1人ひとりよく見ていないと適当な声かけでは相手に「適当な感じ」が
伝わってしまいます。
ちゃんと1人ひとりをよく見て、その想いを伝える。
観察と承認。この2つを、指導者としてリーダーとして実践している、ということだと
思います。
いかがでしょう?
前回の『所属感と貢献感の醸成』、今回の『観察と承認の実践』。
当然のことながら、部活だけではなく、様々な組織に当てはまるのではないでしょうか?
もちろん
「あなたの組織のメンバー全員が、何かしらの係を担当できるよう
人数分作り出してください」
「あなたが部下や後輩やメンバーに対して挨拶するときに、何か一言付け加えて下さい」
というのが主旨ではなく、もしイイなと思ったのであれば
何か違う形で最初からカンペキにやろうとせず、フィットするものから始めてみて下さい。
また続きを書きますね。