22時を過ぎた頃だったと思います。
先日電車で帰宅し最寄駅で降りて改札を出たところで
女の子に声を掛けられました。
小学校4〜5年生ぐらいの、見た感じしっかりした印象の女の子でした。
なんだかとっても申し訳なさそうに
「あの…すいません。この近くに公衆電話はありませんか?」って。
女の子
「あの…すいません。この近くに公衆電話はありませんか?」
僕
「え?公衆電話ですか?ちょっと…待って下さいね。。」
(と言ってこのあたりに公衆電話がないか思い起こしてみる…)
※ちなみに子どもだろうと初対面の人に対しては僕、敬語を使いますよ。
僕
「うーーん、ない気がします。そう言われると公衆電話って見かけないですね。」
女の子
「そうですよね…。ありがとうございます。」
僕
「どうかしましたか?もし良かったら僕の電話使いますか?」
女の子
「えっ!!!でも…。良いんですか?」
僕
「はい、良かったらどうぞ」
女の子
「本当に本当にありがとうございます。」
僕
「あ、ちょっと待って下さいね。
電池が残り少ないので途中で切れないように充電しながらにしましょう」
(と言いながら携帯充電池を接続する) 「はい、どうぞ」
女の子
「ありがとうございます!」
僕の携帯を手にした女の子は、電話番号を入力して恐らくお母さんであろう方と
会話し始めました。
女の子
「お母さん?うん、いまねえっと、駅の中?うーん、そう。改札のところ。
そう。改札のところでやさしいやさしい人が電話を貸してくれたの。
…うん(涙声)そうだよね、よかった。間違えたのかと思った。
うん!うん!分かったーー!」
そして
「本当に、本当にありがとうございました!」
深々とお辞儀しながら丁寧に御礼を伝えてくれて
その場から走って去っていきました。
…その5分後、見慣れない携帯番号から着信。
女性
「先ほど電話をお借りした娘の母です。本当に助かりました。
あの子、携帯を持っていくのを忘れて連絡が取れなかったんです。
本当にありがとうございます。」
僕
「あ、はい。どういたしまして。公衆電話を探されてましたが
なかなかないですからね。とても不安そうだったのでお役に立てて良かったです。」
と、お答えしました。
お母さんも不安だったろうし、娘さんと連絡取れて嬉しかったのでしょう。
電話の中でそのお母さんはたった数十秒の間に何度も何度も恐縮して
「すいませんでした」
「ありがとうございました」
と伝えてくれました。僕は「ありがとうございました」に対して
「いえいえ、大丈夫ですよ」とか「そんな…」とか言わないで
スッと「どういたしまして」と返せる大人になりたいと数年前に思いまして
意識して言えるように努力してきました。
なので今回、スッと言えたので良かったなと思っていたのですが…
先日書いた『しつこいですが…体験から学ぼう』という記事の中で
話が逸れた部分ではありますが
—–
『私がこういう心の状態で伝えてたらどうなっていたかな』
『まずは〇〇という気持ちを受け止めてから、この話の意義を説明すればよかったかな』
すでに振り返ってそのやりとりのTake2をシミュレーションしていました。
—–
ということをお伝えしました。
なので僕もこのコミュニケーションを振り返ってみたのです。
良かったところは?そしてさらに良くするには…?と。
そういう観点で振り返ってみると…
◇良かったところ
・見知らぬ番号だったけどあの娘さんかそのお母さんかだろうなと思い当たって
スルーせずに電話を出たこと
・どういたしましてってスッと言えたこと
・お子さんが不安そうだったからお役に立てて良かったと伝えられたこと
◆さらに良くできたところ
・例えば「娘さん最後にちゃんと、本当に丁寧に「ありがとうございました」って
お辞儀して御礼してくれました。丁寧に御礼をしてもらって僕も心地よかったですし
電話をお貸しして良かったなぁと感じました。ありがとうございます。」
と、ちゃんとお礼してくれたことに言及した上で、僕が受けた良い影響を
お伝えすればよかった
…まぁこういうシチュエーションはもう今後二度とないかもしれませんが(笑)
ですが、どんな場面からでも振り返ってTake2をシミュレーションすることで
次回は違う状況だとしても、よりよいコミュニケーションが取れる可能性が高まる。
そんなことを学べた夜でした。
些細なことでしたが、コミュニケーションはすべて体験学習。
体験したことをさらに振り返ることで深き学びにつながります。
もし良かったら今日どこかで、どんなコミュニケーションでも
いいので振り返ってみて下さい。意外とTake2のアイデアが浮かんできますよ。
P.S
あの子はきっと塾帰りとかだったかと…
夜にこんなおじさんに公衆電話の場所を聞くのも勇気がいったでしょうね。