単なる関心ではなく「肯定的関心」を寄せる

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以前お届けした、「アドラー心理学の基本となる5つの理論」をプチ解説する際に掲載させてもらっていたSさんから、下記のような近況報告をいただきました。
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あきなりさん、いろいろ考えてみました。
想いを伝えることはちょっとできてるんですが、「募集」となるとできなくなる…。
 
想いを書いた後に、一言、「体験セッションを受けたい方を募集してます」
とか書いたら?って思うと、なんか嫌〜な感じがします。
この正体がまだ良く分からないです(涙)
 
すみません、あんまり役に立たないコメントですよね。
コレが原因でここ2ヶ月ほど足踏み状態なんです〜。
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あなたは、もしこういう風に言っている人が目の前にいたらどう関わりたいですか?
では今回はこのことをもとに話を進めてみましょう。
 
『なんか嫌~な感じがして、2か月も足踏み状態(だと捉えている)』
とのことが気になったので、僕はSさんにこう聞きました。
 
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ちなみにマイコーチとかにこの件のコーチングをどんな感じで受けてますか?
(話せる範囲でもちろんOKです)
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そのお返事がこちらです。(一部削除修正しております)
 
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あきなりさん、おはようございます!
この件で一度コーチングを受けてまして、その時は、
XXXXX→YYYYY→ZZZZZというベイビーステップが出ました。
 
でも、告知文の内容・書き方が気になっているような気がします。
”反応がなくてもチャレンジしたことに意義がある”と思えると思うのですが、
 
変なものを出して後悔したく無いっていう、最上志向な性格が邪魔してるのかも
しれないですね。実は今●●●●にマイコーチになって頂いてまして、
今日2回目のセッションがあるのでまた相談してみます。
 
もう100人コーチングも滞りつつあり、体験セッションの募集を積極的に
していかないと、待ってるだけでクライアントさんが見つかる訳ないので…。
 
前回のセッションでは、AAAAAというワークもして頂いたんですけどね〜。
何なのか自分でも良く分からず困ったクライアントですね(><)   -----   まず最初に…全然困ったクライアントじゃないですよね。
そう思いたい、という気持ちは分かりますが、クライアントが悪いってことは
絶対にありません!
 
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前回までお送りしていた、僕らのコーチングの基盤になっている
「アドラー心理学の5つの原理」に加えて
 
カール・ロジャーズの
 ・受容(無条件の積極的関心)
 ・共感的理解
 ・自己一致
 
なども、大切な基盤として存在しているのですが、今回はコチラの
『受容(無条件の積極的関心)』について、引き続きSさんのご感想を元にプチ解説していきたいと思います。
 
<受容(無条件の積極的関心)>
例えば今回でしたら、Sさんのコメントや状況を見て
 
 ・そんなこと言ってるからいつまでも前に進まないんだよ
 ・誰だって最初はそうだからまずはやればいいのに
 ・後悔することで人は成長するんだから
 
などと、思ってしまわないでしょうか?
この思いも一種の「関心」といえば「関心」ですが、少しでもそういう気持ちを持って
(もしくは表現して)関わったとしたら…人はどんな反応をするでしょうか?
 
イヤだなぁと思ったり
ますます頑なになったり
適当にやり過ごしたり
 
そんな感じになりそうですよね。「受け入れてもらった」っていう感じがしないですもの。
そこで改めて、<受容(無条件の積極的関心)>とは何かというと…
 
どんな価値観や、行動指針や、考え方を持っていたとしても、それらを
積極的&肯定的に受け止め大事にしたいと思う態度で接しようという関わり方です。
 
これは、認知論の説明にも繋がりますね。人間はみんな1人ひとり違うわけですから
その人がそう思ったり、感じたり、行動したりしなかったりするのには、その人なりの
認知があるわけです。
 
 
共感的理解は関わり方ですが
受容(無条件の積極的関心)はこちらの決意というかスタンスという
感じでしょうか。
 
相手に、積極的に肯定的に関心を持つということが自然にできている人もいれば
学んでできている人もいれば、相手によってできたりできなかったりする
という人もいるかもしれません。ぜひ意図的にやってみて下さいね。
 
なぜって、全ての人に100%肯定的関心を持っていない人はいませんから。
自然にできることだと思っています。なのであえて意図的にやってみてください。
 
そして、おせっかいかもしれませんが
人にやる前に、是非ご自身にも「受容(無条件の積極的関心)」を持って関わってみて下さいね。