5つの意見の返し方

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前回から僕が会社員時代にコーチングを学んで、すぐに職場で活かせた
最高の武器群の1つである『今日から使える♪伝わるコミュニケーション!』
の内容を1つずつ解説しています。

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 1つの信念
 2つの質問パターン
 3つの承認パターン
 4つの伝達パターン
 5つの意見の返し方
 6つの関係性づくり

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今日はVol.5として5つの意見の返し方についてお伝えします。
コミュニケーションに関してお伝えしたい5つの意見の返し方は…

 「Yes , and」に関してです!

僕個人的には、今回お伝えしている6つの項目の中で
社会人時代一番衝撃を受けてすぐに練習を重ねた項目です!
では試しに想像してみて下さいませ。

あなたは文具会社の社員で、上司の課長と共に新製品の開発をしています。
ある日、試作品ができたので意気揚々と持っていきました。
(でも、課長からしたらイマイチの出来栄えです)

あなた:「課長!できました!」
課長:「お、できたか!」

このあと課長からこう言われたらどんな気持ちになり、どんな行動に結びつきそうか
想像してみて下さい。

<パターン1>

課長
「でも、コレじゃダメだな。私はコッチのほうがいい。
 (と言って、課長自身の試作品を見せる)」

<パターン2>

課長
「おっ、コレいいね!!うん、コレいいね。
(と言っておいて商品化は課長自身の試作品)」

<パターン3>

課長
「おっ、コレいいね!!でも、私はコッチのほうがいい。
(と言って、課長自身の試作品を見せる)」

<パターン4>

課長
「おっ、コレいいね!!そして、私はコッチのほうがいい。
(と言って、あなたはあなたの試作品、課長は課長の試作品を製品化する)」

それぞれどうでしょう?
パターン1は、いきなり「でも」って言ってしまう「But」で返すコミュニケーションです。
全否定された・受け入れられなかったという印象が生まれたのではないでしょうか?

パターン2は、「But」はダメだって分かったので「Yes」で返したコミュニケーションです。
関わってもらった瞬間は部下として自分のアイデアが受け入れられたと感じるかもしれませんが、世の中に出るのは課長のアイデア。
大どんでん返しで裏切られた印象を受けるかもしれません。

パターン3は、「Yes」で受る努力はしたものの「but」で返しちゃうコミュニケーション。
「Yes , but」一度受けておいてから「でも」って否定をされるので
がっかり感や否定された感が生まれやすいです。
(けど、言った側(課長)としてはYesで受けたから承認したと勘違いしやすいってのが
 実は恐ろしいい…)

パターン4は「Yes , and」で返そう返そうと、表面的に伝えてしまうコミュニケーション。
「Yes」で受け止めて、「そして」と加えて返しているだけで…
何となく孤立感というか、お互いそれぞれの道を行くみたいな感じで上司部下という
関係性自体を弱めてしまうかも。

そこで<パターン5>として

課長:「おっ、コレいいね!!どこを特に工夫した?」

あなた:「はい!このプラスティック素材でカジュアル感を出したところです!」

課長:「(そこは…重厚感を出してほしい)そっか、他には?」

あなた:「はい!このボディ。薄いピンクと薄い黄色の2色展開にしました!」

課長:「(そこも…ちょっと軽いんだよな)おお、そっか!他にはどう?」

あなた:「はい!この持ち手の部分。半柔軟素材で手にフィットし
     疲れにくさが2割軽減しました!」

課長:「(おっ!それは私も思いつかなかった良いアイデアだなぁ!)それはイイね!!
     そして、この持ちやすさを活かしつつ素材や色合いは、こんな感じの
    (といって課長自身の試作品を出す)重厚感を出してほしい。        
     さらにアイデアを練ってくれないか?」

例えばこういう感じに課長に関わってもらったら…いかがでしょうか?

パターン5では、課長自身が本音で賛同できるまで「部下のアイデアや意見」を
『他には?』と聞き続けてます。そして、賛同できる「部下のアイデアや意見」に
『Yes,and 私メッセージ』で自分のアイデアや意見を伝える

というパターンです。
部下としてこう関わってもらえたら、自分の意見も聞いてもらえたし
さらにいいものを課長と一緒に作り上げてる感じがして他のに比べたら
ちょっと嬉しくないですか?

とか言いながら…
僕が社会人時代に、このコンセプトを聞いて最も衝撃を受けたのは…
普段のコミュニケーションですごく「Yes , but」を使っていたこと。

接続詞レベルで「でもー、」って口癖のように言っていたのです。
ということで、もし良かったらまずは自分の口癖を認識するところから
初めてみてはいかがでしょうか?

「○○いいよねー。でも、これもいいよねー。」
と、とっても気軽に「でも」を自分も周りも使っていることに気づきますよ!