前回に引き続き「部下・子どもへの関わり4パターン」の
今回は『傾聴型』についてお届けしたいと思います。
その名の通り
相手の話をしっかり聞いて親身な相談者として
関わったうえで行動してもらいたいタイプです。
傾聴について独学で学んでいたり「しっかり話を聴くこと」をとっても重要視してたり
むしろ周りの管理職や他の親御さんのことを見聞きすると
「なんでちゃんと聴いてあげないの?そういう役目なんだから!」
って思わず責めたくなる(実際には責めないだろうけど)
そういう面があるかもしれませんね。
もしあなたが「傾聴型」だなぁと自覚しているのであれば…
あなたは人の温かさを大切にするとっても優しい人であり
管理職だとしたら部下の人生までをも一緒に考えられる責任感の強い人
だと思います。
頼まれれば出来うる限り時間を確保して、一生懸命相手の話を聴いてあげる。
しかもどうして傾聴するかといえば
・悩みや相談を聴くことで今や未来に希望を見出してしっかり生きて欲しい
・話すという行為の中から自ら活路を見出して前に進んでほしい
・もし困ったことや悩み事があったら相談できる相手がいるという
安全な場があることで普段からチャレンジしてほしい
という想いがあるからではないでしょうか?
そう。相談することで自ら解決策を見出し、自ら気付いたその方法をやり遂げる。
そして周りに助けを受けながらも自分で考えて主体的になってもらいたい!
さらにはその相手が自分と同じ立場になったときには、親身になって
話を聴ける人になってほしい。
傾聴型のあなたは
優しくて、人間味に溢れ、利他の心を持ち利他の心で接することに加えて
悩みや苦しみさえもしっかり受け入れることで、人として成長する
ということを全面的にサポートすることでその人らしく成長してほしい。
そして将来、関わる相手の話を関わる相手の人生をしっかり受け止められる人に
なってほしい。
そういう
人のすべてを受け入れて未来までも想像する優しい人
なんだろうなと僕は思っています。
だからこそ
・相手のためにどれだけでも時間を使うから自分の時間が削られていく
・いっぱい聴いてあげても仕事の成果や行動の変化にすぐにはつながらないから
少しもどかしい
・相手が離れていくと「これだけ聴いてあげて親身になってあげたのに裏切られた!!」と
傷つき、恨みに変わる
ということが起こってしまうかもしれません。
僕も傾聴型の部分があったからわかりますよ(苦笑)。
そこで、ちょっとだけ逆の立場になってもらって想像してみてください。
あなたが子どもだとして、親の関わりでもいいですし
部下だとして、上司の関わりでもいいですし
クライアントだとして、先生やコンサルタントの関わりでもいいですよ。
立場的に自分より上の人が「傾聴型」だったとしたら…。
ただひたすらに聴いてくれるけど、特に答えまで辿りつくこともなく
「うーん、まあ頑張ります」的な結論にばかり辿りついていたら…。
優しく包み込んでくれるけど、なかなか自分は変われないな
結果出せないな行動できないなとさらに悩みが増したら…。
自分の話を聴いてくれることで、相手の時間を奪ってしまい
なんだか申し訳ないという気持ちが募っていったら…。
・相談ばかりしてなんだか申し訳ないな
・こんなに話を聴いてもらってるのに全然できない自分はダメだなぁ
・話がアッチ行ったりコッチ行ったりして自分の話し方が悪いのかなぁ
・悩みを話していたらますます悩みが深くなってきた
・っていうか、聴いてもらえて少しだけ気分は軽くなるけど結局解決しないんだよな
・別の人に聞いたらアドバイスをしてくれるから、あの人に聴こう
・とはいえ、いい人だからほどほどに付き合い続けていこう
そんな風に感じてしまう部分、ありませんか?
でも時には悩みを聞いてもらえることで、スッと軽くなって次の行動に進みやすくなる
という可能性も持ち合わせています。
つまり傾聴型のもとだと
相談できるアットホームな関わり合いができるものの
悩みや課題が解決したりしなかったりでパフォーマンスはまちまち
相談に時間を取られるので時間はいくらあっても足らず、つねに遅くまで頑張ったり
期限を越えてしまたっりする
そういうことが起こりかねません…。
良かれと思ってやっているのに、です。
相手のことを思って任せているのに、です。
大丈夫です。
あなたはただ傾聴したい人ってわけじゃないですから。
本当は相手の悩みや課題を自ら解決した上で
「自分で考えてアイデアを生んで行動してほしい」
そして
「いずれ自分がいなくなったり自分のような立場になったら
周りを支援できる人になってほしい」
と思っていますもんね。
その想いをぜひ実現しましょう!
今後は残りの「対話型」についてお伝えしたうえで
あなたが大切にしたい想いをどうすれば実行できるか
についてお送りしたいと思います。
傾聴って大切ですよね。
とはいえ、聴いてばっかりだったら相手の気づきにムラが出るというか…
大きな気づきになるときもあるし、あまりインパクトのない気づきに
なるときもあるし、特に気づかずに終わっちゃうときもあるし
相手と運に任せ過ぎな部分があるんですよね…。
あっ!毎度のことですけど…
決して「傾聴型」がいけない、という話ではありませんからね。
むしろしっかり聞けない人が多すぎる、と思っています(笑)。