教師が生徒を信頼するということ

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前回もご紹介した日本アドラー心理学会初代会長の野田俊作氏の著書
 「性格は変えられるアドラー心理学を語る1」から、信用と信頼について、「親と子」「教師と生徒」
という関係を用いて説明している箇所があったので、抜粋してお届けします↓
 
—–
 
 問題児の母親がよく
 「子どもに裏切られた」
 って言うんです。
 
 でもそれは
 違うと思うんです。
 
 子どもは母親の
 信頼に応えたいんだけれど、
 
 応え方を知らないか
 
 あるいは信頼に応える自信を
 無くしてしまっているだけ
 
 なんだと思う。
 
 信頼しつづけてあげれば
 やがてきっと応えてくれる。
 
 
 だから
 親や教師には
 
 「子どもにだまされなさい」
 
 と言うんです。
 
 
 百回でも二百回でも
 だまされる覚悟を
 しておけばいい。
 
 親や教師が
 信じきって
 だまされれば
 
 子どもは
 百回も二百回も
 だますことはできない。
 
 
 疑うから
 いつまでも
 だまし続けるんだ。
 
 
 (略)
 
 
 たとえば
 親や教師は
 
 子どもが
 彼らの気に入らないことをすると
 
 「信頼を裏切られた」
 とよく言いますよね。
 
 そういう親や教師は
 子どもを信頼していた
 
 のではなくて
 
 ただ子どもたちが
 
 彼らの好みに合う行動を
 しているあいだだけ
 
 信用していた
 だけなんです。
 
 彼らの期待を
 子どもに押しつけて
 いただけなんです。
 
 それでは
 裏切られて当たり前。
 
—–
 
いかがでしょう?
僕は教師の経験もなければ親の経験もないので、偉そうなこと言える立場ではありません。
読者の中には親の立場だったり、教師の立場だったり、あるいは両方の立場という方がいらっしゃることもちろん存じています。
 
だまされる覚悟。
アドラー心理学は時に厳しくその理論を展開しますが
なかなかできることではないと感じています。ですが、ここで言われていることは以前ブログでお伝えした(関係性を構築するための7ステップとは | 株式会社チームネクステージ (teamnextstage.co.jp)の1つ目に当たる
 
(あなたの)覚悟+(あなたの)自分軸
 
に通じるお話ですね。この組織・チーム・クラス、そして目の前の相手に本気で
関わるんだという覚悟を持つ。そして信頼すると決めることが大切なのではと感じています。
また、野田先生はこうも書いています。
 
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  こちらが向こうを
  信頼しきるときに
 
  はじめて
  向こうはこちらを
  信頼してくれるようになる。
 
  我々の方が
  まず相手を信頼しなければ、
 
  相手は絶対に
  我々のことを信頼してくれない。
 
—–
 
僕らメンタルコーチという仕事にも通じるところがありますが、教師が生徒を信頼するということはまず先に、目の前の相手と本気で向き合い『だまされる覚悟』をし、自分から信頼を寄せることがファーストステップであると考えています。難しいことですが、勇気をもってお互いに頑張りましょう。